第10夜 よしこちゃん
ども。Aceです♪

GUNPLETE版「怪談 新耳袋」

「新耳袋」とは、実話を元にした怪談話のことで、百話を語り終えると怪しきことが起こると古くから言い伝えられる「百物語」の作法にのっとっています。果たして、無事に百話目を迎えることが出来るのか・・・。南~無~・・・。

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第10夜 よしこちゃん

私の職場がある建物は、昭和58年に建てられたものですが、年期を積むにつれて「建物にまつわる噂」というものが生じてきます。
今回は、その中の一つのお話。

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ある日、知的に障害を持った女の子(A子ちゃん)と、その母親が職場に訪れて来ました。

・・・用件が済んだところで、上司と二人で、その親子を見送りに行きましたが、A子ちゃんが急にパタパタと走り出し、出入口に最も近いトイレのドアをじっと見つめだしました。

「A子。おトイレに行きたいの?」

母親の問いかけに首を横に振るA子ちゃん。
そして、A子ちゃんは、トイレのドアに向かってブツブツと話し掛けながら、キャッキャッとはしゃぎだしました。

「もう、A子ったら。早く帰るわよ。・・・ホントにすみませんねぇ」

母親は、はしゃいでいるA子ちゃんの手を引っ張り、申し訳無さそうに職場を後にしましたが、それを見ていた上司がポツリと漏らしました。

「・・・よしこちゃん」
「・・・えっ?」
「A子ちゃんには、よしこちゃんが見えたんだね」
「・・・・・・」

・・・もうすぐ定年を迎えるその上司の話によると、この建物の出入口に最も近い女子トイレには、昔から「よしこちゃん」と呼ばれる「なにか」がいるそうです。

「よしこちゃん」が、どういったものなのかは定かではありませんが、見える人には見えるそうです。
by gunplete | 2007-11-16 22:59 | Tales of Terror
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